2025年9月12日金曜日

事業報告20 サークル人権学習会

 ●9月9日(火曜日)10:00~  10日(水曜日)19:00~

 今年もサークル人権学習会を、上記の日程で開催しました。講師は、南区総務部生涯学習推進課の人権教育推進員の財津 建夫先生をお招きして、子どもの権利を中心に学習会を進めていただきました。9日は25人、10日は15人の参加者がありました。

 ご指導いただいた内容は、次の通りです。


 ご指導いただいた先生の資料から、各項目の人権に関わる一部をご紹介します。

1 公民館とサークル活動について

 ○サークル活動を楽しく進めるために

  ・お互いを理解し合い、尊重できるようになること

  ・サークルの中に自分の居場所があり、一人ひとりが大切にされていること

  ・誰もが楽しんで活動し、サークル活動を盛り上げていくこと

   ⇒運営の基本は人権尊重

2 人権の大切さについて

 人権は、すべての人間が生まれながらにもっている人間らしく幸せに生きる権利

 ○人権を侵害する差別について

   私たちは「差別が存在する」社会の中で暮らしています。「差別」は「するか/しない

   か」ではなく、「差別を受け入れるか/立ち向かうか」です。「差別」は私たちが暮ら

   す社会の問題であり、私たちは当事者として考えていく必要があります。

3 大切な子どもの権利

 ○こども基本法(2023年4月施行)

  〔基本理念〕

  ・こどもの最善の利益が最優先されること。

    大人の都合ではなく、こどもにとって何が良いかを判断基準にする。

  ・こどもの意見が尊重されること。

    こどもは意見を表明する権利を持ち、大人はその意見を考慮する義務があ

    る。

  ・こどもの成長と学びが支援されること

    教育、遊び、健康、生活環境の充実。

  ・差別の禁止

    性別、障がい、国籍、家庭の状況などにかかわらず、すべてのこどもは

    平等に権利を持つ。

  ・国や自治体の責務

    子どもの権利を守るために、政策や制度を整備する。

4 子どもの人権問題(現状)について

  ○子どもの人権問題:児童虐待、いじめ、体罰、貧困、ヤングケアラー

  ○子ども期の逆境体験:成長期に経験する深刻なトラウマ体験

   ➡大人になってから健康や生活に悪影響

  ○子どもへの保護的体験:成長期に安心、信頼、愛着、支えられている経験

   ➡心身や社会への悪影響が軽減される

  ○社会的養護:家庭で暮らすことが難しい子を社会全体で育てていく仕組み

   ➡児童養護施設、乳児院、里親、ファミリーホーム

   ※里親制度:福岡市は全国の中でも(里親等委託率)対応が進んでいる

5 DVD「あなたのいる庭」の視聴

 35分間の作品を視聴しました。サブタイトルは「社会における子どもの人権を考える」です。小規模児童養護施設に住む主人公(高校生)が、偏見を乗り越えながら、自分らしく安心して生きる居場所を見つけ出していく内容です。

6 振り返り

 最後に、研修会に参加しての感想を記述してもらって振り返りをしました。何人かの方の感想をご紹介いたします。

○人権とか難しい話ばかりと思いましたがDVDを見たりして、普通の生活とか当たり前の生活とかできない子どももいるんだなあと思いました。子ともたちの未来が明るいものとなって欲しいです。

○私自身にも我が子にも人権があるということを改めて考えさせられました。今一度「人権」を見直し、子どもたちが主体となって、楽しく成長できるものへしていきたいと思います。

○子育て中なので、親の思い通りにいかないとイライラすることも多いですが、ビデオでもあったように子どもにも気持ちがあり、理解することが大切だと改めて感じました。まずは自分の子、子どもの友達、関わることがある子どもたちの気持ちに寄り添うことから始めようと思いました。

○自分も気付かずに差別のようなことを言っていないか、これから考えていこうと思いました。憲法など、色々と決まりや法が出来ても、まだまだ人々がきちんと理解、行動していくことは難しい。今回、この会に参加することで、意識が変わりました。参加してよかったです。無知でいることが、一番の原因かもしれない。だから、今後も、この様な学習会は大切だと思います。

○とても良い講習会でした。改めて、人権を考える機会になりました。一番はサッカーのところで、なるほどと思いました。

○無知な事が、差別を生む一番の原因になるのかなと思いました。何に対しても拒否せず受け入れていけたらなと思いました。

END

事業報告19 福岡市ユマニチュード講座

 ●9月5日(金) 19:00~

 福岡市のバックアップで、ユマニチュード講座を開催しました。ユマニチュードとは、認知症の理解や認知症の方への接し方(スキル)を学ぶ、フランスで生まれたケアの技法です。                             当日は、福岡市ユマニチュード地域リーダーの溝口 裕之さんを講師にお招きして、15名の方と館長・主事も交えて、認知症の正しい理解と具体的な実技体験を学習することができました。

 ユマニチュードの基本は、認知症で不安や焦りのある対象者に「あなたのことを大切に思っています」というメッセージを送ることです。そのために次の4つの柱(基本技術)「見る」「話す」「触れる」「立つ」があります。

①「見る」(みつめる)

 母親が子どもの顔を見つめながら話しかけたり、恋人同士がお互いを見つめ合ったりすることと同じです。溝口先生からは、「2人ペアでお互いに1分間見つめ合ってください」と課題が出されました。これは、意外と難しいものです。どうしても、笑ったり、恥ずかしくなったりして目をそらしてしまいます。

②「話す」

 できるだけ低めのトーンで、穏やかにゆっくりと、抑揚をつけ、前向きな言葉を使って話すといいそうです。いつもの3倍くらいたくさん話しかけることが必要だそうです。

③「触れる」

 先生は、「広く、ゆっくり、なでるように、つつみこむように」を心がけて下さいと言われました。言葉によらないメッセージを対象者にたくさん届けることができるようです。気を付けることは腕を捕まえないことです。人は腕をつかまれると「自由を奪われる」「何か罰を受けている」と本能的に感じてしまうそうです。

④立つ

 1日に合計で20分間立つことができれば、寝たきりにならずに最後の日まで立つ力を保つことができるそうです。連続して20分間立つ必要はないそうです。歯を磨く・トイレまで歩く・髭を立ってそるなど数分間の動作の積み重ねでいいようです。

 研修の中で、ユマニチュードの体験をされている家族のDVDを見せてもらいました。家族が「あなたのことを大切に思っていますよ」というメッセージを言葉で、態度で表していくと対象者の表情が変化していくことがはっきりと見て取れました。

 認知症の方がおられる家族の声の中に 

「今は、認知症の方を困っている人と思えるようになり、困りごとの原因は何か、その原因を何とかできないかと思えるようになりました。認知症だけでなく人と人とのかかわり全てにこうした意識があれば、もう少し優しい社会になるのかなあと思っています。」

 と書いてありました。いろんな人にユマニチュードの考え方を紹介していきたいと思いました。この研修を受けた公民館という事で、次のようなシールをいただきました。

END

 


2025年8月29日金曜日

事業報告18 花畑絵本のひろば

 ●8月23日(土曜日)~8月24日(日曜日)

 「花畑絵本のひろば」に名称が変わって、3回目の開催になります。今回は、小学生の参加がもう少し増えたらいいねえと、夏休みに開催することにしました。

 1日目は、「花畑みんなの食堂」も開催され約150名の参加がありました。2日目は約120名の参加でした。それぞれの日の内容ごとに写真を中心にご紹介します。

【お迎えムード満載です】

 今年の絵本のひろばでは、以下のような内容の絵本を中心にご紹介しました。今年は新たに「落書きコーナー」を準備して、絵本を通して子どもたちが自由に表現できる場をつくりました。1日目であっという間に子どもたちの絵で埋まり、2日目も新たな紙を用意しました。壁全面に落書きすることは、子どもたちが本来持っている自己表現の一つかもしれませんね。

【今年の各コーナー】

●ピーターラビットの世界 ●パン関連の絵本 ●スタッフお勧めの絵本

●ヨシタケシンスケ さんの世界 ●やなせたかし さんの世界 ●芸能人が書いた絵本

 8月23日(土)

◉「珠実さんのお話会

 乳幼児から大人までの参加でしたが、エルマーの珠実さんの起承転結がある、テンポよい話され方で、どの子も約1時間、最後まで集中して聞くことができていました。楽しいひと時を本当にありがとうございました。
 チリン・チリンの紙芝居屋さんも今年で3年目です。今年は、自転車のパンク修理も終え、抱えてでなくちゃんと押して来場されました。

◉「絵本の玉手箱コンサート2025


   
玉手箱コンサートがスタートして3年目になります。歌の太田さんとピアノの戸田さんは、昨年と同じですが、今年は新たにチェロの演奏家:桑畑さんにご来館いただきました。桑畑さんは、色々な大きさのチェロの仲間の楽器を紹介していただいたり、本物の楽器を参加者に演奏させてくださったりと、貴重な体験をすることができ参加者も大喜びでした。
 約1時間のコンサートでしたが、歌いながらの絵本の読み聞かせがあったり、参加者みんなで一緒に声を出しあったり、あっという間の夢のような世界でした。 

その他の楽しいコーナーも


 8月24日(日)
◉「バルンアートと音楽の世界へようこそ
 二日目は、花畑校区にお住いの「ちんどん鈴乃屋」の新井理恵子さんをお招きして、大人も子どもも楽しめる楽しい音楽ショーを披露していただきました。もちろん子どもたちへは、バルンアートのお土産つきです。
 準備運動から始まり、多楽器演奏、子どもたちも一人一つの楽器を持った合奏と、楽しい学校の音楽の授業のようでした。


 おしゃべりをされながらあっという間にバルンを使って、動物や花を作ってプレゼントされました。



◉その他の楽しいコーナーも
    
【プラパン作り】

【ベビー&キッズのための撮影会】

【ハンドマッサージ】【かき氷】【伊三郎パン】
 
 いろいろなイベントを開催しました。来館していただいたみなさんは、笑顔で楽しまれているようでした。来年も、たくさんの方に絵本の楽しさを味わっていただき、笑顔に包まれるように実行委員一同準備したいと思います。

              
              またのお越しをお待ちしております。 END











2025年8月25日月曜日

9月の予定とセールスポイント

          行水の 捨てどころなし 虫の声  上島 鬼貫

 長ーい、長ーい猛暑続きの夏も、朝夕の虫の声を聴くと少しずつ秋が近づいているのかなあと、ホッとした気持ちになってきます。

 9月は、各町内(中尾・花3)での秋祭りがあったり、自治協関連の研修会が予定されていたり、公民館主催の行事も毎週のように計画しています。セールスポイントをご覧になって、9月の予定に入れていだければと思います。みなさまのご来館をお待ちしております。




 

2025年8月11日月曜日

事業報告17 夏休みキッズスペース              「エンジョイ! フットサル」

 ●8月7日(木) 10:00~     at 花畑小学校体育館

 夏休み2回目のキッズスペースです。今回は、アビスパ福岡ユースチームからフットサルのプロプレイヤーになられた下野 王寛さんを講師にお招きしてフットサルの楽しさを学ばせていただきました。

 当日は、高温多湿で体育館の中はムシムシ、しかも、外は激しい雷雨。雨の影響はありませんでしたが、参加した26名の子どもたちは、最初から最後まで笑顔を見せながら元気いっぱい走り回っていました。じっとしているだけでも汗が噴き出てくる体育館でしたが、下野先生は日頃からFAVeLa13(代表)チームで子どもたちに指導をされているという事で、熱中症に気を配りながら、次のようなポイントをしっかりと押さえておられました。

 ①笑顔で楽しい雰囲気づくり ②元気よく挨拶を ③ゲーム性を取り入れまずは簡単な事から ④定期的に水分補給(特に激しい動きの後は) ⑤未経験の子に対して経験ある子に配慮することを促す ⑥一つ一つの動きやプレーを評価しほめる ⑦思いを表現させ満足感を持たせる  ⑧失敗しても責めない:笑顔で受け流す  ⑨一人一人の個性を見つけ評価し自信をつけさせる  ⑩スキルが無くてもゲーム(試合)することの楽しさを味わわせる   ⑪大人も子どもと一緒に楽しむ  … …まだまだ、ありそうですが、「シモちゃん」(下野先生)の指導で、みんな楽しんでいました。その様子を写真でご紹介します。

 最後に、大きな声で下野さんにお礼を言って記念写真を撮りました。未経験者が半数いる状況でしたが、どの子もボールを追っかけて走り回ることの楽しさを味わえた様子でした。ひょっとしたら、これを機会にサッカーを本格的にやる子が出てくるかもしれませんね。下野さん楽しいご指導ありがとうございました。
                                    END








 

2025年8月7日木曜日

事業報告16 子育てサロン:バンビ「水遊び」

 ●7月30日 10:00~

 今年初めての「水遊び」です。7人の子どもたちが参加しました。子どもたちにとっては、夏一番の楽しい遊びです。楽しんでいる様子を写真でご紹介いたします。


●8月6日 10:00~

 2回目のプール遊びです。今日は9名の子どもたちが参加してくれました。曇り空でしたが、水遊びをしている子どもたちにとっては気分最高だったようです。(事前にお湯も少し足して入りやすくしておきました)
 今日は、スタッフのほかに福岡市議の小竹さんも参加され、お母さん方と話をされたり子どもたちと一緒に遊そばれたりと楽しんでおられました。今年のプール遊びはあと1回、8月の27日(水曜日)に行う予定です。お天気が良く子どもたちがたくさん楽しめるといいですね。ご参加お待ちしております。    END


事業報告15 サークル救命講習会

 ●7月26日(土) 10:00~11:00 

 今年は、公民館サークルのみなさん対象に「救命講習会(AED研修)」を開催しました。福岡市の防災センターの戸田さん・村岡さんを講師にお招きして、正味1時間でしたが皆さん真剣なまなざしでAEDの基礎的な使い方を学びました。

  【戸田さん】                        【村岡さん】

 今回の研修は次のような内容で実施されました。
1 福岡市の救急概要
2 熱中症
3 誤飲(異物除去)
4 胸骨圧迫とAED
5 流れの確認

1 福岡市の救急概要
 福岡市の救急車の到着時間は平均して、8分台ということです。これは、政令指定都市の中でも北九州市と同じように早いようです。
 119番に電話すると、右のように聞かれますので落ち着いて答えることが大切になります。住所がはっきりしないときは、目標になるような建物を伝えるようにしましょう。他にも名前と電話番号を聞かれます。このやり取りの間にも、すでに救急車は現場に向けて出動しているということでした。

2 熱中症
 連日の猛暑続きで、救急車の出動回数がとても増えているそうです。
 最近は、学校や運動クラブでも暑さ指数を測って、外遊びができるか否かを判断されているようです。熱中症は気を付けていても、その日の体調や、気象条件で症状が出ることがあります。周りの大人や指導者が気を付けて暑さ対策を心がけることが必要なようです。ポイントとしては、水分補給と体を冷やすことが大切ですが、意識がもうろうとしている時には、迷わず119番して救急車を呼んでくださいということでした。

3 誤飲(異物除去)

4 胸骨圧迫とAED
 救急車が到着するまでの8分間、周りにいる人の対応によって、救命率上がったり・後遺症が軽減したりするなど、統計としてはっきり結果が表れているようです。消防士の方が到着されるまで、休まずに「胸骨圧迫」+「AED操作」を続けてくださいということでした。
 ●AEDの使い方
 
花畑公民館(入口の左側:施設内、開設時使用可)や花畑小学校(玄関前:施設外、常時使用可)には、写真のようなオートショック型のAEDがあります。どちらも、電源をオンにすれば音声案内が流れます。音声案内に従って、右上の図のような手順で、胸骨圧迫と連動しながら救命処置を行いましょう。
  一連の内容を正味1時間で、講義から体験まで実施していただき、参加された皆さん「とても勉強になりました」と口々に言われていました。万一の事態が無いにこしたことはありませんが、「備えあれば憂いなし」。お世話になったお二人にお礼を言って研修会は終わりました。               END