2022年9月5日月曜日

事業報告(10)「サークル人権学習会」

 ●9月2日(金)10.- 公民館のサークル活動とヤングケアラーについて

 今回の人権学習は、公民館のサークル活動に参加されている皆さん対象に実施されました。講師の先生は南区総務部生涯学習推進課の人権教育推進員 高田幸平さんです。高田先生は花畑小学校・花畑中学校出身で、花畑小学校にも勤務されたことがあるそうで、花畑校区にはとても思い入れを持ってありました。今回の研修では、公民館サークルの目的や意義を含めて、楽しくサークル活動していくための心構えや、いま世間で話題になっている「ヤングケアラー」の実態と課題について学びました。

 第2部は、人権教育「ヤングケアラー」について学びました。人権教育と聞くとちょっと難しいのではと敬遠しがちですが、高田先生は、まずは「知る」ことから取り組んでいきましょうとクイズをだしたり、笑いを取ったりと、学びやすい雰囲気づくりをされながら研修を進められました。
福岡市の人権8課題
 福岡市では、人権教育を大きく8つの課題として捉えていますが、「ヤングケアラー」の問題も、その他の課題の一つとなっています。本年度の人尊協の総会でも「ヤングケアラー」の課題を取り上げて研修を行いました。福岡市の調査によると小・中学生の6.5%は「ヤングケアラー」に該当すると報告しています。子どもたちの捉え方にもよると思いますが、15人に1人の割合でいることになり、大人として、同じ地域に住む者として、その実態を「知る」ことはとても大切ではないかと思います。
日頃見かける俳優さん出演
 最初に、約30分間「夕焼け」という、DVDを視聴しました。今回は32名の方が参加されましたが、視聴後に小グループに分かれて、感想を出し合い交流をしました。初めて会われた方も多いので、自己紹介から始めましたが、自由な雰囲気の中、皆さん思い思いに色々な考えを出していただきました。
 ○発信が出来る子どもたちであって欲しい。その意味でこのようなDVDは、子どもにも是非見せてほしい。また、周囲の大人が気付いたら民生委員や主任児童委員に知らせて欲しい。
ヤングケアラーの構図
○我が子に色々な手伝いをさせているが、大丈夫かな?どの程度で負担になるのか改めて考えさせられた。地域で買い物などしているときに、いつも同じ子が買い物をしていないか気を付けておきたい。
○介護の仕事をしている。家庭訪問などしたときに手助けが必要だろうと思う時があるが、それぞれの家族にルールがあると思うので、どこまで介入していいのか悩むことがある。
子どもへの影響
○「ヤングケアラー」のことを初めて知った。自分の家のことは他人には話しにくいと思う。コロナ禍全体で子育てをしていたと思うが人間関係がだんだん希薄になっている現在は、あえて近所の者がおせっかいをして、関わりを持つ必要があると思います。

地域としての取組
 15分程度の交流の時間でしたが、年齢層にも幅があり、昔のことを振り返ったり、自分の職業に関連することを出し合ったりと、とても有意義な交流の場になったのではと思います。
 ①早期発見・把握の次は、「つなぐ」です。
 ②公的サービス機関
 ・南区子育て支援課
 ・要保護児童支援地域協議会
 
・学校、スクールカウンセラー
 スクールソーシャルワーカー等
相談窓口
 また、福岡市では昨年の11月から相談窓口を設置しています。気になることがあったらまずは相談してみることが大切だと思います。




 


 最後に、高田先生は研修のまとめを次のようにされました。
まとめをされる高田先生
 昔から、子どもの頃から、今までに言われてきたことや考えてきたこと、それは、当たり前のように受け止められていました。しかし、時代が変わって、考え方が変化し、当たり前だったことが当たり前でなくなってきています。ただ人間は、簡単にイメージや考え方を変えることは難しく、新しい考え方を受け入れることにとても抵抗を感じるものです。
 でも、新しい考え方を「知る」ことはできるはずです。今まで見えてこなかったことが見えるようになるかもしれません。また、以前の自分を「振り返る」ことはできるはずです。これからも積極的に人権の研修に参加しましょう。
 人はみんな違います。サークルの会員もみんな違います。お互いに、お互いを尊敬する気持ちを忘れないことです。そうすればみんな笑顔になることが出来ます。花畑公民館サークル会員のみなさん!合言葉は「みんな笑顔のサークル‼」です。